私は『お客様のために』を理念に物事を判断する努力をしています。

 

幼少期、現会長である父は仕事ため家を空けることが多かった。私はそれを少しうれしく感じていました。

それは、父が仕事で家族とのすれ違いが多いためまだ子供の私がなついていなかったからだった思います。

しかし成人するころ、 父がどんな想いで家族を養ってきたか、会社と社員を守ってきたか少しずつ理解し尊敬できるようになり

「自分も父の会社のために何か役に立ちたい」と感じるようになっていました。

そんな漠然とした感情が具体的な想いに変わったのは、大学時代にテニスコーチの依頼を受け、人と接することの素晴らしさを知ったのがきっかけです。

 

現会長である父は技術者でしたが

「技術系の会社でも営業はきっとキーになる。いつか自分は父の会社で、人との繋がりを大切にできる営業として働こう」と決めました。

大学を卒業後、家電メーカーの販売会社に就職が決まり、上京する日の朝、「いつか札幌トランジスターで働きたい」という想いを初めて父に伝えました。

あれから25年経ちましたが、あの時の両親の顔は今でも鮮明に覚えています。

その後、約8年間東京で色々なことを学び経験した後、札幌トランジスターに入社しました。

営業として一から働き、2006年入社して9年、父が70歳になるのを機に周りの方々の応援もあり社長に就任しました。

 

私は『お客様のために』を理念に物事を判断する努力をしています。

例えば「フルスペックだが高価な機材」、「シンプルで価格を抑えられる機材」「その中間に位置する機材」など、機材の種類は様々ですし

同類の機材でも工夫次第で様々な使い方ができます。

もし高価な機材を販売することが当社に一番利益があるとしても、重要なのはお客様のご要望にとってどれが「最適」なのかです。

お客様がどれを希望されても対応できるように、社員には型にはまった仕事をするのではなく、自由な発想で力を出しきってもらいたい。

そのための環境づくりも心掛けています。

 

「社員は家族 皆を守るのが自分の責任」

これが会長の信念でした。

社員と家族を守るべく私もその想いを受け継ぎながら経営に邁進しさらに発展させる、これが責務と思っています。

そして、社員には自分達の携わっている仕事は地味な面もあるが、進化する時代の中で多くの人さまのお役に立っているという誇りを持ち続けてもらいたいです。

札幌トランジスターは2017年に創業50周年を迎えました。

これもひとえに多くのお客様のご支援と、メーカーの皆様のご協力の賜物と感謝しております。

 

この業界は、映像で例えるならハイビジョンから4K、8K…といったように、どんどん新しく便利な技術と製品が開発されます。

日々新しい事にチャレンジし、お客様に最適な製品や技術をご提供できるよう、これからも社員共々努めてまいります。